第76回ヴェネツィア国際映画祭の最高賞である金獅子賞を受賞。第92回アカデミー賞では、最多11部門にノミネートされ、主演男優賞、作曲賞を受賞した。1981年のニューヨークをモチーフに創造された架空の都市「ゴッサムシティ」を舞台に普通の男が、アメコミ「バットマン」の好敵手「ジョーカー」になるまでの物語を描きます。ちなみにバットマンのことを1mmも知らなくても楽しめます。逆に原作がアメコミだと聞かされなければ気付かないくらいです。
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あらすじ
年老いた母と一緒に暮らす、心優しき男「アーサー」。そんな心優しき彼が社会や現実に心を侵され「ジョーカー」へと変貌していく。
↓ココからはネタバレを含むので映画を観てから読んでね。
小ネタ・ネタバレあり
カメラテスト
これは本格的に撮影する前のカメラテストの映像です。主演のホアキン・フェニックスさんがほほ笑むだけの映像なんですが、なんだかゾクゾクしませんか。この時点でもう名作の予感ですよね。
階段ダンス
映画冒頭でアーサーがトボトボと肩を落として上った階段。ジョーカーとなってからは軽快なダンスを踊りながら階段を下りていきます。階段を人生になぞらえた名シーンです。撮影が行われたニューヨーク市ブロンクスの階段は新たな観光スポットとなっているそうです。
マーティン・スコセッシ監督のキング・オブ・コメディ
ジョーカーが面白かったら、是非マーティン・スコセッシ監督の「キング・オブ・コメディ」も見てほしいです。オマージュを越えてモーチフといってもいいほど「キング・オブ・コメディ」の影響を見て取れます。現在見放題ではなくレンタルでの視聴になりますが、良ければ是非。
感想・ネタバレあり
社会の不寛容さがどこにでもいるような普通の男をジョーカーに変える。トランプの中からジョーカーを引き当ててしまうように、誰もがジョーカーになり得る。そのような警告を私はこの映画から感じました。映画を見終えて、なぜ悪者の「ジョーカー」の話なのに、感情移入をして最後まで見ていられるのかを考えました。それはアーサーが救われる救済の物語だからなんだと思います。ジョーカーとなり全てから解放された彼は初めての自由を手に入れます。アーサーを苦しめた笑う病気が治ったわけではありません。病気も境遇も社会も何も変わってはいない。だけど「アーサー」から「ジョーカー」に変わったことで、彼は救われたのだと思います。
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